3DCG(3次元コンピュータグラフィックス)は、ゲームだけでなく、現代の映画、建築、医療など、さまざまな分野で欠かせない技術として広まっています。特にこのサイトでは、仮装環境などを一から作成するのでなく、メタバースプラットフォームを使って、既に用意されているメタバース環境の中で3Dアセットを販売したり、自分のメタバースを作成したりするなど、容易に自分のメタバースの作成から副業やビジネスに繋げるなど、身に付けた3DCGやメタバースに関する知識を仕事としてスタートすることも可能になってきています。では、どんな知識を身につければ良いのでしょうか? 以前、スクールでは未経験者から学習して、自分の個展や仕事に活用した生徒もいます。 まずは何をしたいかによって、どんな基本ツールの習得が必要か考えてみましょう。
必要なツールをカテゴリー分けする
1-1. 仮想空間でのコミュニティスペースを作成する
メタバースの特徴は、アバター同士が会話をしたり、スポンサーが情報を提供するプロモーションの場に使用したりするなど、仮想空間の中でコミュニケーションが出来ることが特徴になります。
仮想空間でコミュニケーションできる環境を作るには、いろいろな環境を既に用意されているゲームエンジンやメタバースプラットフォームなどがあります。
これらのツールスキルを習得することにより、仮装環境の作成や、その中でのアバターの動きなど、基本的な仮装環境の構築スキルを習得することが出来ます。
1-2. 仮想空間に配置する3Dアセットを作成する
メタバースだけでなく、仮想空間ではアバターや建物など、様々な3Dアセットが必要となり、副業として作成した3Dアセットを販売するサイトなどもあります。
3Dアセットを作成するスペースが用意されていたりするメタバースプラットフォームもあります。
メタバースを作成するときに使用する以外にも、ゲームをはじめ、映画や家のデモンストレーション、車の趣味レーションなど、ゲームやエンターテーメント以外の分野でも多く使用されるスキルとなります。
既に作成した3Dアセットを販売していたりするので、メータバースなどでは販売しているものを購入したり、企業などのアセットは一から作成したりなどもしますので、アセット販売としての副業チャンスもあると思います。
1-3. 3DCGにテクスチャを貼り付ける
作成してしたモデルなどの3Dオブジェクトに柄など色紙のようなデータを貼り付けるテクスチャという技術があります。これは画像編集ソフトなどで作成し、3DCG作成ソフトウェアに読み込ませて3Dオブジェクトに貼り付けて完成させるためのスキルとなります。
3DCG内で3Dアセットの全てを作成する際には習得しておいた方いいスキルです。
1-4. 応用スキルを学ぶ
上記で紹介したゲームエンジンなどの基本知識を先にしっかり理解すれば、そのあとは応用技術の習得など、独学でもスキルを向上させることも出来ますので、専門学校や大学など集中して学ぶことが出来ない場合には最低の基礎知識をしっかり学び、働きながら限られた時間内でスキルの習得ができます。
具体的なソフトウェアを選択する
以下では目的ごとにお勧めする主要ソフトを紹介していきます。
2-1. Unreal Engine
会社名: EPIC Games
製品URL: https://www.unrealengine.com/ja
特徴: 高品質なリアルタイムグラフィックスを提供するゲームエンジン。
ライセンス費用:無料(条件あり)
- 収益が 100 万米ドル未満
- ゲーム デベロッパー (ロイヤリティは、製品の総収益が 100 万米ドルを超えると適用されます)
- 個人および小規模のビジネス (年間総収益が 100 万米ドル未満の場合)
- 教育者および学校 (収益の制限なし)
- 上記以外は有料(詳細は右記URLを参照: https://www.unrealengine.com/ja/license )
利点:
- 高度なグラフィック表現が可能で大規模なゲームの開発向き
- ゲーム以外にもデジタルツインの用途として、製造業や建築業界でも使用
- PCやプレステ5などのゲームデバイスに最適
- BluePrintを提供しており、ノーコードでリアルなグラフィックを開発可能
- メタバースプラットフォームのUEFN(Unreal Editor for Fortnite)習得するならUnreal Engineを利用
欠点: ハードウェアリソースを多く消費する。
具体的な使用例: リアルタイム建築ビジュアライゼーションや高品質なゲーム制作に使用。たとえば、『Fortnite』や『Star Wars: Jedi Fallen Order』の開発に使用。
2-2. Unity
社名: Unity Technologies
製品URL: https://unity.com/ja
特徴: ゲームエンジンとして広く使用され、リアルタイム3Dコンテンツの作成に強力。
ライセンス費用:
- Unity Student:無料
- データ収集と処理に同意し、認定教育機関に在籍する16歳以上の学生
- 20%割引でプロジェクトを加速
- 基本的に1年単位で更新
- Unity Personal:無料
- 資金調達額と年間売上が10万ドル以下の企業や個人向け
- 高度な機能は制限される
- フリーランスや個人事業主には魅力的なプラン
- Unity Pro:¥27,500 /月から
- 資金調達金額と年間の売上金額の合計が20万ドル以上ある企業向け
- 本格的にゲーム開発をするには欠かせないツールが多数搭載
- プロジェクトチームや会社でのゲーム開発を行う際にはUnity Pro以上のライセンス取得がおすすめ
- 上記以外にもライセンス種別あり(詳細は右記URLを参照: https://unity.com/ja/products )
利点:
- 使いやすく、多くのプラットフォームで動作する
- モバイルゲームの多くはUnityで作られているため、ライブラリが充実していたり、軽量化を想定された設計がされているなど、モバイルデバイスでの開発にも最適
- 文献やチュートリアルが充実しているため初心者にも分かりやすい
- メタバースプラットフォームならSNSでのVR環境を提供するVRChatを習得する場合はUnityが最適
欠点: グラフィックス品質が他のゲームエンジンより劣る場合がある
具体的な使用例: モバイルゲーム開発やインディーゲーム制作で広く使用されている。たとえば、『Monument Valley』や『Hollow Knight』の開発に使用。
2-3. Maya
社名: AutoDesk
製品URL: https://www.autodesk.com/jp/products/maya/overview
特徴: 映画、テレビ、ゲーム向けのプロフェッショナルな3D アニメーションおよび視覚効果ソフトウェアです。
ライセンス費用:
- 363,000円(1ヶ月)
- 286,000円(1年間)
- 858,000円(3年間)
- Flexライセンス販売あり(42,900円/100トークン、16日/年〜)
- 学生用ライセンス(無料)あり
- 詳細は右記URL参照:https://www.autodesk.com/jp/products/maya/overview
- 学生用ライセンス詳細は右記URL参照:https://www.autodesk.com/jp/education/students
利点:
- 業界標準で多くのプロジェクトで使用されているため、習得すれば就職に有利
- 主に映画、アニメ、ゲームのキャラクターアニメーションに強み
- ゲームのキャラクターリギングやアニメーションが得意
欠点: 高額なライセンス費用がかかる。
具体的な使用例: ハリウッド映画のVFX制作で使用されている。たとえば、『アバター』や『アベンジャーズ』シリーズでのキャラクターモデリングやアニメーションに活用。
2-4. 3dsMax
社名: AutoDesk
製品URL: hhttps://www.autodesk.com/jp/products/3ds-max/overview
特徴: ゲームやデザインの視覚化のためのプロフェッショナルな 3D モデリング、アニメーション、レンダリング ソフトウェアです。
ライセンス費用:
- 363,000円(1ヶ月)
- 286,000円(1年間)
- 858,000円(3年間)
- Flexライセンス販売あり(42,900円/100トークン、16日/年〜)
- 学生用ライセンス(無料)あり
- 詳細は右記URL参照:https://www.autodesk.com/jp/products/3ds-max/overview
- 学生用ライセンス詳細は右記URL参照:https://www.autodesk.com/jp/education/students
利点:
- 業界標準で多くのプロジェクトで使用されているため、習得すれば就職に有利
- 建築ビジュアライゼーション(例: 建物や都市のレンダリング)や製品デザイン(例: 車や家具の3Dモデル)、ゲーム用3Dモデリングに強い
欠点: 高額なライセンス費用がかかる。
具体的な使用例: ハリウッド映画のVFX制作で使用されている。たとえば、『アバター』や『アベンジャーズ』シリーズでのキャラクターモデリングやアニメーションに活用。
2-5. Blender
社名: Blender Foundation
製品URL: https://www.blender.org/
特徴: オープンソースの3DCGソフトウェアで、無料で利用できる。
ライセンス費用:無料
利点:
- 無料で使えるため、初期コストを抑えることが可能
- オープンソースであるため、サードパーティー製のツールも充実
欠点:
- インターフェースに慣れるまで時間がかかる場合がある
- オープンソースのため、サポートが不十分な場合がある
- AR・VRコンテンツなど、一部対応していない機能がある
具体的な使用例: オープンソース映画プロジェクト『Sintel』や『Big Buck Bunny』で使用され、広く注目されている。
2-6. Photoshop
社名: Adobe
製品URL: https://www.adobe.com/jp/products/photoshop.html
特徴: 主に画像編集やデザイン作業に使用される強力なソフトウェア。
ライセンス費用:
- Creative Cloudコンプリートプラン個人: 7,780円/月/年間プラン
- Photoshop個人: 3,280円/月/年間プラン
- 月々プラン(月々払い)、年間プラン(月々払い)、年間プラン(一括払い)によって、金額が異なる
- 個人以外にも法人、学生・教職員、教育機関などで金額が異なる
- 詳細は右記URL参照:https://www.adobe.com/jp/creativecloud/plans.html?filter=all&plan=individual&product=photoshop
利点: 業界標準のツールであり、プロフェッショナルなデザイナーや写真家に支持されています。IllustratorやAfter Effectsなど、他のAdobe製品とシームレスに連携できるため、さまざまなクリエイティブ作業がスムーズに進行することが出来ます。
欠点: 初心者にとっては、機能が多すぎて操作が難しいと感じることがある。また、サブスクリプションモデルのため、長期的には高コストになりがちで、快適に動作させるためには、ある程度のスペックを持つPCが必要となります。
具体的な使用例: 写真編集、イラスト、デジタルアート、Webデザインなど、プロフェッショナルな編集作業が必要な場合は、Photoshopが適しています。
成果物を少しずつ作成していく
3-1. ポートフォリオを作成する
学んだことを少しずつでも自分の作品やプロジェクトとして整理し、ポートフォリオとしてまとめます。自分の成長を確認できると共に、作品集として今の実力を見せることが出来ます。
3-2. 基本スキルとして選択し受講していく
上記以外にもお勧めするソフトウェアはあり、何をやりたいかによって選択するスキルも変わっていきます。ただ、まずは基本知識としては上記の中から選択し、スキルとして習得することをお勧めします。
例えば、働きながらスクールなどで各テーマのソフトウェアを受講すればいいでしょうか?
- メタバースや3DCGなど、副業などで使える基礎スキルを身に付けたい場合
- Unreal Engine
- Maya
- Photoshop
- 基本スキルとしてコストを最小限に基本スキルを身に付けたい場合
- Unity
- Blender
- アバターや建物などの3Dアセットは有料・無料でネットやアプリ内で出来たものを使う
また、上記組み合わせ以外にも仮装環境を中心に学びたければ、Unreal EngineやUnityだけはじめに受講するなど、目的によっても選択肢を考えることが出来ます。
まずは基本スキルとして上記ソフトウェアの講座を実施しているスクールを受講するのがお勧めです。
もし、どこが自分の受講スタイルに合うのか悩む場合は、いくつか無料体験や無料コンサルティングを実施しているスクールなどがありますので、しっかり自分に合った勉強方法で学べるスクールなどを選択してみましょう。